こんにちは!
ケイズハウス所属テニス選手の市川誠一郎です。
皆さんはアゼルバイジャンという国をご存知でしょうか?
僕は普段はヨーロッパにいるのですが、昨年の9月、初めてコーカサス地方の国アゼルバイジャンに行ってきました!
左右は黒海とカスピ海に挟まれ、
上下はロシアと中東に挟まれた狭いエリアに集まったコーカサス3国、
ジョージア(グルジア)、アゼルバイジャン、アルメニア。
地理的にどこからも遠く、
政治的文化的にもどんな場所なのか、なんとも想像し難いエリアです。
僕は大学生の時にコーカサスの虜という映画を見て、
その映画で見た荒々しい風景が印象的で、いつか行ってみたいと以前から何となく惹かれてい他のですが、
それがついに実現しました。
その時のコーカサスのイメージはこんな感じ。
山々に囲まれた、すごく田舎というイメージで、
今回は首都バクーの滞在なので、流石にこんな田舎では無いとはいえ、
雰囲気的にもこんなものをイメージしていました。
ですが出発直前に入ってきたニュースは、
アゼルバイジャンと隣国アルメニアの国境付近での武力衝突。
100人以上の死者が出ました。
この地域も元はソビエト連邦。
ソビエト解体、分割時にアゼルバイジャン内にはアルメニア系住民が殆どのエリアが残ってしまい、
後にその地域をアルメニアが奪ったため、それ以来非常に関係が悪いようです。
アゼルバイジャンはトルコや中東諸国と仲が良く、
コーカサス3国の中でも一番の小国アルメニアはそれらの国に囲まれて非常に難しい状況にあるようです。
武力衝突のニュースで渡航が危ぶまれましたが、
国境付近と首都が相当離れているということで渡航を決定しました。
バタバタしていて何も調べずにやってきたのですが、アゼルバイジャンは思っていたのと全然違いました!!
まず驚いたのは空港。
思ってたよりずっとキレイ!
空港を出てまた驚きました。
道路も建物も思ったよりずっとキレイでデカい!
アゼルバイジャンは産油国なのです。
全然知りませんでした笑
オイルマネーパワーを初めて目の当たりにしました。
首都バクーは人口も250万人近く、
ヨーロッパには無いアジア的な巨大都市で、
オイルマネーの力も加わった大きなエネルギーがあります。
コーカサスの虜で見たイメージとは全く違う街でした。
コーカサス3国の中でもアゼルバイジャンだけが産油国で少し雰囲気の違う国のようです。
こちらがオイルマネーの象徴フレームタワー
夜になるとライトアップされます
アゼルバイジャンの国旗カラーにもなります
海辺に建設中の斬新な新施設。ホテルらしいです
海辺の公園
ショッピングモールにはスライダー!
5階から滑り降ります。楽しかったです笑
バクーでは公道F1も行われており、
F1で使用される通りなどは両サイドの建物まで特にキレイに整備されていました。
経済的に潤い、街は思ったよりずっとキレイなバクーですが、
交通事情はカオスです。
公共交通が発達していないこともあるのか、
産油国でガソリンが安いこともあるのか、
車の数が非常に多く、街の中心は渋滞だらけ、
産油国だからかタクシーもかなり安く、タクシーもすごい台数です!
7車線ある道路までありましたが運転マナーはめちゃめちゃ、
レーンなど全く関係なく、隙を見つけては割り込みまくり、
いつ事故が起きてもおかしくありません。
傷だらけの車ばかり。
取締りも多く、かなり多くの警察が隠れて取り締まりを行なっていました。
ここで運転するのは至難ですね。
信じられないオイルマネーの力の一方、
富裕層のエリアから100メートルも行かない場所はものすごく貧しいエリアがあったり、
バクーには極端なギャップがあり、それにも驚きました。
九龍城砦を思わせるオンボロアパート
ですが極めて貧しいエリアも危険な雰囲気はなく、
多くの人が行き交い活気があり、むしろ僕は好きでした。
お金を持つことと幸せは別次元のことです。
巨大ビルがそびえ立つバクーにも歴史ある城壁に囲まれた旧市街があります。
旧市街といえば入り組んだ細い小路。
僕はこうした小路をさまよい歩くのが大好きです。
バクーの旧市街も素敵な場所でした。
そしてコーカサスの国といえばカスピ海!
世界最大の湖です。
オフ日を使ってカスピ海で泳いできました!
海岸は基本的に全て私有地のようで、ビーチは全て有料です。
プールなどの複合娯楽施設になっていて結構高いのですが、
単に湖で泳ぎたいだけでリゾート施設には興味がないので、
とにかく安く湖に出られるところを調べて行きました。
カスピ海についても何も知らなかったのですが、
陸で囲まれたカスピ海は淡水なのか?塩水なのか?
あれこれ言い合いながら到着し入水すると…
なんとも言えないけど塩水ではある…?
カスピ海は海水の3分の1程度の濃度の塩水なのです。
カスピ海は地殻変動で海だった部分が切り離されて湖になったようで、
現在は川が流れ込んでいるので、薄い海水なのだそう。
浜辺は完全な砂浜で、小さな貝殻も沢山あり、湖畔ではなく完全なビーチでした。
波もなく、非常に遠浅で、
危険もないのでかなり沖まで泳いで行けました。
上の写真、遠くに小さく油田が見えます。
僕たちが行ったビーチは首都バクーから近かったですが、
道中にも小さな油田がありました。
こんな感じの自動の井戸みたいなものが並んでいます。
首都バクーでは心配されたアゼルバイジャンとアルメニアの武力衝突は全く感じませんでした。
また違う世界を覗き見た興味深い遠征になりました。