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海外に移住する方法

海外

こんにちは!
ケイズハウス所属選手の市川誠一郎です。

僕は現在ヨーロッパに移住して選手活動をしていますが、
ケイズハウスに滞在される方々の中には海外に長期滞在したり移住することに興味を持っている方が多くいらっしゃると思います。

僕も学生の頃から海外に留学したい、海外に住みたいと思っていましたし、スタッフの中には移住した人も多くいましたが、
実際に一歩を踏み出すのは簡単ではありませんでした。

今回はそんなヨーロッパに移住する方法について書いていきたいと思います。

1、 全てはビザ取得次第

海外移住をぼんやり頭に浮かべている人は多いかと思いますが、
その時に頭に浮かぶ障壁は

お金、言葉、住居、ビザ…

が大きいはずです。
このうち、お金と言葉は言ってしまえば意外と何とかなります。
本当に何とかなるので出発しましょう。

ただ出発する前に準備が必要になるのはビザです。

日本人がビザ無しでシェンゲン協定国(主要ヨーロッパ諸国)に滞在できる限度は90日間のみで、
それを過ぎると違法滞在となり、入国禁止措置などが課せられてしまいます。

そのため、ヨーロッパに移住するには長期滞在ビザが必要です。

2、 どんな長期ビザを取得する?

ビザと言っても様々な種類のビザがあります。

本格的に海外に居住するには居住ビザや労働ビザが必要ですが、これらのビザ取得は簡単ではありません。
それに比べれば遥かに簡単に取得できるのがワーキングホリデービザと学生ビザです。

この2つのビザを利用して最初に1年間渡航し、その期間にコネクションを手に入れ、本格的な居住ビザの取得についての情報を得たり、働く場所を探し、
翌年までに本格的な居住ビザを取得するのがおそらく一番の方法だと僕は思います。
最初の1年間で、海外生活が自分に合うか、本当に長期間海外に住みたいか、と言ったことも見えてくるでしょう。

まず若い方であれば圧倒的にワーキングホリデービザです。
基本的に若い方はワーキングホリデービザを取得するのが何より楽です。
20代限定のものなので、20代で迷っている方は、とにかく決心してワーキングホリデーが使えるうちに一度行ってしまいましょう。

ワーキングホリデービザがない国や既に年齢的にワーキングホリデービザを取得できない方は学生ビザを考えましょう。
仮に語学留学が主な目的でなくても、安い語学学校などを探して形式上入学してしまい、学生の資格でまず長期ビザを取得してしまうのはかなり有効な方法です。
実際はあまり通わない可能性があったり、それほど興味のない学校に払うお金が勿体ないと思う方もいるかもしれませんが、
もし自分でまともに居住ビザを取得しようと思えば、
ビザ取得にかかる様々な手続き経費、税金申告、医療保険、アパート契約、役所への申請、申告が一人でできなければ税理士…
といった様々な費用や労力がかかり、
それに比べたら、学校に払う金額の方がずっと安く簡単なことが多いです。

逆にそれ以外の本格的な居住ビザを申請する場合はビザ取得のハードルは高くなります。
それほどワーキングホリデービザや学生ビザは貴重なビザなので、住んでみたい人は若いうちに是非ワーキングホリデーと学生ビザを使ってみましょう。

3、 いくつかの抜け道

他にも上手くビザを取得する方法はいくつかあります。

例えばアスリートや芸術家などの方はフランスなどではかなりビザが取りやすいと言われています。
実際僕のテニス選手の友人には、プロ大会にエントリーしたリストをいくつか見せただけでフランスでアスリートビザを取得している選手にも会いました。
こうした大会は実は誰でもエントリーできるので、チェックはかなり雑だと言えます。

またカップルビザも存在します。
結婚していなくても、付き合っていて同じ住所に住んでいればカップルビザを取得できる国もあります。
僕の友人では、イタリア、スイスでカップルビザを取得している人がいました。
キスをしている写真などを提出しないといけません。

上記のビザなどは、上手くビザを取得する抜け道でもあるとも言えます。
こうした方法を使い、まずビザ無しで渡航してしまい、ビザ無し滞在期限の90日以内にこうした情報や助けをしてくれる人を見つけてビザを取ることも可能です。

ヨーロッパに住みたい人は多数いるので、特に外国人はこうした方法を上手く使ってビザを取得する人はいます。
何事もいざやってしまえばなるようになりますが、かなり行動力、コミュニケーション力のある上級放浪者向けの方法と言えます。

4、 シェンゲン協定国内のどこかでビザを取得すればいい?

多くの方は、特定の国に住みたい、という考えが先にあり、その国のビザの取得を考えることが多いかもしれません。
一方で、ヨーロッパについてそこまで詳しく知らないけれど、なんとなくヨーロッパのどこかいい場所を見つけて住みたい、
と考えている方もいるかもしれません。

ヨーロッパのシェンゲン協定国内の場合、その協定国内のどこかの国でビザが取れると、
実際のところ、ビザ取得ごに協定国内のどの国に滞在していても問題はありません。

そのため、仕事や何のコネクションも無く、それでもどうしてもヨーロッパに住みたい方は、
国に拘らずにまずビザが取得しやすいシェンゲン協定国内でビザを取得することは選択肢の一つと言えます。

勿論形式上はその国に一定期間以上いないといけない基準があったり、住所はビザ取得国内で取得する必要があったり、
ビザ取得国と違う国にいると多少の不便はありますが、国にそこまで拘らない方には勧められる方法です。

またビザを取得して5年程度その国に住んでいると多くの国では永住権取得のチャンスがもらえることが多いですが、
その際、EU圏内の国ではその国だけでなくEU圏全体での居住圏をもらえることが比較的多いです。
EU永住権を取得すれば、どの国にも住むことができるようになります。

5、 オランダで個人事業主ビザを取得する

ワーキングホリデーや学生ビザで試し移住からスタートするのではなく、
最初からヨーロッパで本格的な居住ビザを取る場合は、基本的に労働ビザを取得することになります。
行く前からどこかの会社に雇われて渡航するのではなく、何のつてもなく移住する場合はフリーランスということになるので、
取得するビザは基本的には労働ビザの中でも個人事業主ビザになります。
僕が取得したのはこちらの個人事業主ビザです。

ヨーロッパのEU圏内の国の中で個人主事業主ビザが比較的簡単に取得できるのがオランダです。

オランダは日本と特別な協定を結んでおり、シェンゲン協定国内で日本人が一番個人事業主ビザを申請しやすい国と言われています。
オランダでは経済的には銀行口座に4500ユーロがある証明のみで2年間のビザが発給されます。
これは他の国と比べるとかなり緩い条件だそうです。

更に、オランダはヨーロッパの中でも飛び抜けて英語が通じる国で、オランダ語を話す必要が殆どないほどです。
僕が初めて来たときにもネイティブ並に英語を話せる人が多く驚きました。
ヨーロッパでは英語がそんなに通じない国もそこそこあり、
いざ来たらわかりますが、どこでも英語が使えるのは非常に住みやすいです。

またオランダはヨーロッパの中でも特にインフラなどが整い、すごく生活がしやすい国です。
オランダに来るたびに感じますが、ドイツなどヨーロッパの中で整っている国と比べても、オランダは屈指の住みやすい国です。
個人的にはオランダ、スイス、北欧などがインフラ面では一番快適な国と言えると思います。
物価は高いですが相応に給料も高いです。

オランダは多くの日本人にとってかなりビザ取得を勧められる国と言えます。

僕自身はヨーロッパの中で特にオランダに拘りがあったわけではなく、
EU圏内に住みたい、選手活動のためにヨーロッパに長期滞在する必要があったことがビザ取得の動機でした。
先に書いたように、EU圏内では、加盟国のどの国でビザを取得してもその期間内はシェンゲン圏内のどこに滞在しても問題ないこと、
また永住権取得後には圏内の別の国に移住することもできることから、
ビザを取得する国には拘らず、偶然知り合いなどの縁があり、一番ビザの取得しやすい条件が揃っていたオランダでビザを取得することにしました。

が、オランダに戻って来るたび、運よく一番いい国でビザを取得したと感じています。

ということで次回からはオランダの個人事業主ビザについて書いていきます!

著者:市川誠一郎

開成東大卒からフリーターになり25歳初心者でテニスを始めたプロテニス選手。

2020年より日本を離れオランダで長期ビザ取得。
ヨーロッパを拠点に生活、海外ツアー転戦。
2023年39歳で初めて世界ランキング獲得。

テレビ朝日「激レアさんを連れてきました」出演
文春オンライン、日刊スポーツなどメディア多数掲載

大学在学時はヒッチハイク野宿で世界放浪、
K’s house Tokyoでアルバイト

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Amebaトップブロガー「夢中に生きる」
https://ameblo.jp/ichigrandslam/