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金沢旅行におすすめの季節はいつ?

金沢-旅行豆知識

金沢旅行におすすめの季節はいつ?

 

「金沢に来るなら、春か夏か秋か冬がいいと思います。」

北陸新幹線が金沢まで開通した2015年に、金沢駅鼓門に掲げられていた垂れ幕です。これを見たときは思わず笑ってしまいましたが、「その通り!」と膝を打つ思いでした。金沢を訪れる人々を歓迎する気持ちと、金沢の魅力を伝える想いにあふれています。

春夏秋冬それぞれの魅力がある金沢ですが、「金沢に行ってみたい」「久しぶりにまた金沢に行きたい」と思っている人に、おすすめの時期をご案内します。

早く答えを聞きたいあなたに結論からお伝えすると、

初めて金沢に来る人 → 5月の連休明けから梅雨入り前
金沢に来るのが2回目以上の人 → 前回とは異なる季節

がそれぞれおすすめです!その理由を、それぞれの季節の魅力と「雨が降る街」金沢の側面からお伝えしていきますね。

金沢の歳時記(2019年までの例年)

  • この記事は21年1月時点、例年の様子を記載しています。最新のイベント開催予定は公式サイトでご確認ください。
  • 写真の風景はすべてケイズハウス金沢近くの犀川沿いです。春から冬にかけて、だんだんと川の上流にのぼっていく撮影場所になっています。

3月:長い冬の後に春の訪れを待ち望む季節。3月中旬には兼六園の梅が見ごろを迎え、下旬になると街は春休みの学生や家族旅行の観光客でにぎわいます。

4月:金沢の桜の見ごろは、例年4月の第1週ごろ、ちょうど入学式のシーズンです。兼六園や金沢城では桜が咲き誇り、まさに絵になる風景が広がります。

ケイズハウス金沢近くを流れる犀川沿いの桜並木は、市内でも桜の名所。桜と犀川と山々が重なるとびきり美しい風景が見られます。地元の人たちが河川敷でお花見やピクニックをしている光景をあちこちで見かけ、わたしも大好きな季節です。

桜が散ると、本格的な春の訪れとともに、一斉に花々が開き街中が華やかな彩りにあふれます。

5月:例年ゴールデンウィークには、「風と緑の楽都音楽祭」というクラシック音楽の祭典が開かれます。国内外の一流の音楽家が金沢に集い、一週間にわたって大小多くのコンサートが開かれます。堅苦しいことはなく、一流の音楽家たちの演奏が手ごろな価格のチケットで聴くことができるのは大きな魅力。クラシック好きでこの時期に金沢旅行を予定している人には、ぜひプログラムをチェックしてみることをおすすめします。

大型連休中は多くの観光客と市民でにぎわいますが、連休明けは落ち着いた静かな街中になります。初夏の清々しい天気の日が多く、気温も暖かく過ごしやすくなり、新緑が鮮やかな季節です。

繁華街の片町にも近い犀川の中流ですが、上流も桜がとても綺麗です。
早朝から夕暮れ時まで、桜を堪能できますよ。

6月:梅雨入りと前後して、6月の上旬に金沢でも最大のイベントのひとつ「百万石まつり」が開催。3日間にわたって街はお祭りムード一色となります。

7月:梅雨明けとともにぐんぐんと気温があがり夏を迎えます。7月の下旬には例年犀川の下流で花火大会が開かれます。ケイズハウスの屋上からも花火を見られるのですが、河川敷にある会場の有料席は距離が近く大迫力。大都市の花火大会ほどは混みあわず、お手軽な料金なので、この日に旅行することになった場合はぜひ。終わった後に犀川沿いを歩いて帰るのも気持ち良いですよ。

8月:旅行者がもっとも多い月で、お盆の週の街中は非常ににぎわいます。暑さが厳しいのはお盆の週まで、お盆をすぎると暑さが和らぎはじめます。

8月には「金沢アカペラ・タウン」が開催され、全国からアカペラグループが集まり、街中のあちこちでストリートライブが行われます。最終日の夜、中心部の大きな公園で行われる野外ライブでは、選考されたアマチュアグループとゲスト出演のプログループがハイレベルなパフォーマンスを繰り広げ、夏の夜に心地よい歌声に浸れるひとときです。

ケイズハウス金沢近くの「桜橋」より

9月:過ごしやすい気温で、連休には多くの観光客が訪れます。(春~秋を通して連休は混み合うため、通常の土日や平日がおすすめです。)

例年9月には「金沢JAZZ STREET」が開催され、ストリートからステージまで街中がジャズであふれる期間です。

10月:百万石まつりと並んで金沢でもっとも大きなイベントの一つである、「金沢マラソン」が開催されます。ランナーにも人気の大会で、沿道では大勢の市民が応援します。ケイズハウス金沢から、スタート地点の金沢市役所までは徒歩10分、実は絶好の立地です。

11月:紅葉が見ごろになるのは11月上旬から中旬まで。兼六園では冬支度の「雪つり」の作業が始まります。

桜の木の紅葉

金沢おでんの温かさが身に染みておいしい季節。のどぐろなど海の幸がおいしいのも冬です。金沢の冬は乾燥とは無縁、むしろ除湿器が活躍します。

12月:金沢の冬の味覚「香箱ガニ」が食べられるのは11月初旬から12月末まで。雨やみぞれが降る日が多くなり、時には「鰤起こし」と呼ばれる大人も驚くような雷がとどろくことも。

1月、2月:雪が降る日もあり、兼六園では雪つりと雪景色が見られる日もあります。1月には正月の恒例行事として、金沢城で市内消防団の出初式が行われます。江戸時代の加賀藩大名火消し「加賀鳶」の伝統を受け継ぐ、はしご上でのアクロバティックな演技で見応えがあります。

正直なところ、金沢が初めてという方には雨雪が多い冬は、屋外の街歩きが大変なのでおすすめしません。2回目以降で、冬の味覚が目的の場合や、屋内の美術館などをじっくり見て周りたい場合にはおすすめです。また、石川県内にある和倉温泉や加賀温泉など有名な温泉地で、宿に籠ってゆっくりと過ごすのもいいですね。どちらも金沢からは車で1時間強の距離です。

金沢の冬にはとても貴重な青空!
こんな空はなかなか見られませんが、雪と空のコントラストが綺麗ですね。

雨が多い金沢で最も晴れる月は?

「金沢は雨が多いって本当ですか?」本当です。

金沢市がある石川県は日本全国でも降水量が多い県で、2018年度のデータによると、石川県の年間降水日数は185日で、堂々の全国第1位!降水量も全国第3位です。(総務省「統計でみる都道府県のすがた2020」より) もちろん年によって違いはありますが、県庁所在地の降水量の平年値でも、金沢市は全国第3位となっています。(総務省「日本の統計」より気象庁データ1981年~2010年の30年平均)

金沢には「弁当忘れても傘忘れるな」という慣用句があるくらい傘は大事な持ち物です。1日のうちでも目まぐるしく天気が変わるので、金沢の天気予報は予報ではなく実況じゃない?と突っ込みたくなるくらいです。みなさんも金沢旅行には折り畳み傘を忘れずに持ってきてくださいね。

さて、年間降水日数が185日ということは、ざっくり2日に1日は雨ということですが、もちろん季節や月によって天気はかなり違います。冬は雨やみぞれ、雪の日が多いため降水量が多くなります。2020年の金沢の月別の降水量を見ると、5月が一番少なくなっています。梅雨入りの時期など年によって異なりますが、比較的雨が少ない季節と言えるでしょう。

グラフをクリックすると気象庁のサイトにジャンプし、他の年も確認できます

まとめ

そんなわけで、初めて金沢に来る方には、比較的晴れの日が多く人も少ない5月の連休明けから梅雨入り前をおすすめします。5月以外では、春~秋の期間の連休を避けて、通常の土日か平日が理想です。2回目以上の方には、前回とは異なる季節の魅力も知っていただきたく、ぜひ別の季節に訪れてみてください。

最後に、雨が多いと良いこともあります。雨上がりが多いということはそれだけ虹を見られる確率が高いのです!以前働いていたスタッフが教えてくれたのですが、たしかにそんな気がします。「雨が降る街」金沢は「虹が見える街」なのです。金沢旅行の日に雨が降っていても、がっかりせずに雨上がりの空を見上げてみてくださいね。

それでは、金沢で待っています!

ケイズハウス金沢の屋上より。カメラのフレームに収まらないほどの大きな虹。二重に虹がかかっているのが見えますか?