浅草とさつまいも

浅草には昔からさつまいもを使ったお菓子のお店が多くあります。そのほとんどが明治時代に創業しており、今でもたくさんの人に愛されています。

では、なぜ浅草にはさつまいものお菓子屋さんが多いのでしょうか？浅草はさつまいもの産地ではないのに不思議ですよね。実は明治時代から隅田川沿いで、さつまいもの産地の川越から船で大量に運搬していたことに由来します。芋問屋ができて大量のサツマイモが扱われるようになり、さつまいもを使ったお店が増えたそうです。

今回の記事では浅草にある老舗から最近流行りのさつまいもスイーツを紹介します！ぜひ浅草に遊びに来た際にご賞味あれ！

満願堂

1886年に創業している老舗のお店の一つです。

江戸時代に「年季増しても食べたいものは 土手のきんつば、さつま芋」と読まれた歌があるほど、きんつばとさつまいもは愛されていました。その土手のきんつばとさつまいもをアレンジしたのが、ここの有名な芋きんです。真空パック入りの日持ちがする芋きんもあるのですが、店舗限定で購入出来る芋きんは出来立てで美味しさが全く違います。温かく、皮のもちもち感がありとても美味しいです。甘さもそこまで甘くなく、ねっとりした焼き芋を食べているような感覚です。出来立ての芋きんの日持ちは２４時間と早いのですが、それでも食べる価値はあります！

舟和

こちらも浅草にある老舗の和菓子屋の１つで、1902年から創業しています。あんこ玉というあんこのお菓子も有名ですが、今回ご紹介したいのは芋ようかんというお菓子です。個人的に舟和さんの看板商品といえばあんこ玉と芋ようかんではないかと思っています。芋ようかんはさつま芋と砂糖と食塩で造りあげた素朴な風味のようかんです。創業当時高価であった煉羊羹の代わりにもっと手軽に羊羹を楽しんでほしいという気持ちから、芋ようかんを考案したそうです。

自然な風味をそのまま生かしてあり、優しい味がしてとても美味しいです。トースターで温めて食べると、焼き芋を食べているような感じがしておすすめの食べ方です。

おいもやさん興伸

明治時代に芋問屋ができ、今でもその当時から変わらず営業しているのは川小商店のおいもやさん興伸さんです。

サツマイモは江戸時代から庶民に親しまれた作物で、 栄養面にも優れており飢饉のときに多くの命を救ったと伝えられています。そんなサツマイモをたくさんの人に親しんでもらいたいと思いまず１８７６年にサツマイモ問屋『川小商店』を創業し、１９８４年にサツマイモ菓子専門店『浅草おいもやさん興伸』を開店しました。

スイートポテトや芋ようかんなどありますが、やはりおいもやさん興伸さんといえば大学芋です。常に２種類のサツマイモで出来た大学芋があり、その日や季節によって種類が変わります。

焼き芋専門店 芋やす2号店

焼き芋専門店 芋やすさんは2005年に青果用のさつまいもの生産が日本一の茨城県でオープンしました。「焼き芋で感動を与えたい」というキャッチコピーの元、石焼きでどこまで甘くする事が出来るのか？という試行錯誤を重ね、糖化しづらい品種でも甘い焼き芋を作ってきました。

創業から10年経ってからは自社ブランドのさつまいもの開発にも力を入れ、生産しています。

焼き芋はもちろんですが、さつまいもを薄く切って揚げたチップスやアイスクリームなどいろいろなスイーツがあります。私のおすすめは焼き芋サンドです。甘い焼き芋と生クリームを昔から浅草にあるパン屋の食パンで挟んだサンドイッチです。甘味のあるねっとりとした焼き芋と生クリームの組み合わせは最高です！

芋ぴっぴ

芋ぴっぴは愛媛県発祥の焼き芋専門店です。通常の焼き芋とは違い独自の製法で熟成させたねっとりとした食感と、甘い蜜が特徴の「熟成焼き芋」が特徴です。

オープン前からX(旧Twitter)等のSNSを通し話題を集め、オープン当初から行列ができる人気店となったそうです。浅草にお店が出来た後も、浅草のおすすめ食べ歩きスイーツなどで必ずと言っていいほどSNSに載る人気のお店です。

店舗で販売されているメニューには量り売りの極蜜熟成焼き芋をはじめ、焼き芋アイス、焼き芋ハニーバター、焼き芋ブリュレなどこだわりの焼き芋スイーツが並んでいます。今回このブログで紹介するのはSNSで人気の焼き芋ブリュレです。

焼き芋の中にカスタードクリームが入っており、食べ応えが満点です。モンブランのように目の前で絞ってくれる絹糸の紫芋とアイスクリームも人気でおすすめです！